給与明細でおさえておくこととは?

毎月受け取る給与明細ですが、記載されている内容を確認したことありますか?手取り金額のみを確認し、あとは見ていないということはないですよね。

給与明細にはいろいろな数字が書いてあり、その一つ一つが何のために差し引かれているのか意味があります。保険料や税金は料率が変わることが多いため、毎月の受け取る金額は全く同じということはありませんが、社会保険にいくら払って税金がどれくらい引かれるのか知ることは、ライフプランを立てる上で必要なことになります。お金の管理をするためにも給与明細は毎月確認するようにしましょう。

毎月控除されている項目は何のために控除されているか知っていますか?理由もなく控除されているわけではなく、あなたに何かあった時に使えるようにその財源確保のために毎月控除されています。ここでは何のために控除されているのか見ていきましょう。

1:何のために払っているの?

①健康保険

業務上や通勤途中などとは関係なく病気やケガをした場合や出産、死亡などの事態が発生した場合に給付を行ってくれる制度。加入している本人だけでなく、加入者に扶養されている家族も給付対象です。実際の医療費が3割負担程度の支払で済むのはこの保険のおかげです。保険料は会社と折半で、4~6月の給与の平均額で決まり、その年の9月~翌年8月までの1年間差し引かれます。

保険料率は都道府県や加入団体によって算出されるため毎年見直しされます。

②介護保険

社会全体で高齢者の介護を支えるために創設された保険制度で、寝たきりや認知症などで誰かの手を借りないと生活が困難になった時に利用者が様々な保険医療や福祉サービスなど受けるための保険。

保険料は会社と折半で40~64歳まで支払います。保険料率は毎年見直され、協会けんぽの一般被保険者の場合2018年3月分より1.65%から1.57%に引き下げとなりました。

③厚生年金保険

定年退職後収入が減るリスクに備えるため、病気やケガで身体に障害を負ったり、死亡した場合に本人や残された家族の生活の安定を保障するための保険で、保険料は会社と折半。

保険料率は2004年から0.354%ずつ引き上げられていましたが、2017年9月分から18.3%に固定されたため、保険料の段階的な引き上げはストップしました。

④雇用保険

労働者が失業した場合や雇用の継続が困難になった時に生活や雇用の安定を図るために必要な給付を行う保険。育児や介護などの理由で休業しなければならない場合も一定の要件のもと雇用保険から給付を受けられます。

保険料率は雇用保険受給者の人数や積立金の状況によって毎年4月1日に見直しされ、会社と被保険者で負担率に応じて負担します。

⑤所得税・住民税

教育、福祉、防災などの行政サービスを受けるために支払う資金。国や市区町村の一般財源として活用されています。

所得税は毎月の給与から概算で源泉されるため、過不足がある場合12月の給与時に調整されます(これが年末調整のこと)。

一方、住民税は前年の給与に基づき6月~翌年5月にかけて毎月徴収され、控除される税額は6月になると変わります。新入社員の場合は入社2年目の6月から控除されます。

2:どんな保障が受けられる?

毎月控除されている項目はあなたに何かあった時に使えるように、その財源確保のためです。勤務先の福利厚生がある場合は「公的保障」・「勤務先の制度」という2階建てになり、知らないのではもったいない!勤務先の福利厚生はどんなものがあるのか必ず確認しましょう。

ここでは国からどんな保障が受けられるのかみていきましょう。

①健康保険より

・健康保険に加入している人が病気やケガをしたとき

 「傷病手当金」や「療養費」が給付されます。

・出産したとき

 1児につき「出産育児一時金」が42万円、出産のために会社を休んだ場合「出産手当金」が給付されます。

・被保険者が死亡したとき

 家族が埋葬を行ったとき「埋葬料」が給付されます。

②介護保険より

・要介護者、要支援者と認定されたとき

 1割の自己負担で公的介護サービスを利用できます。

・介護費用、医療費用が高額になったとき

 8月からの1年間にかかった医療保険と介護保険の自己負担額を合計し、基準額を超えた場合その超えた額が支給される「高額介護合算療養費制度」が利用できます。

③厚生年金保険より

    • ・病気やケガで障害のある状態になったとき・・・「障害年金」
    • ・公的年金加入者が死亡したとき・・・「遺族年金」
  • ・65歳以降・・・老後の生活保障を目的として「老齢年金」

④雇用保険より

・会社を辞めたとき

 就職活動中の生活を安定させるために求職者給付制度があり、働く意思と能力がありながら失業状態の場合「基本手当」が給付されます。

・再雇用などで賃金が減ったとき

 定年退職後、再就職し賃金が60歳到達時に比べて75%未満に減少した場合、「高年齢雇用継続給付」を受け取ることができます。

・育児や介護などの理由で働くのが難しくなったとき

 雇用保険から「育児休業給付」や「介護休業給付」が給付されます。

勤務先の福利厚生は「申請しないと給付を受けられない」「給付申請に期限がある」という場合があるので、給付対象に該当した場合は忘れず、遅れることなく申請書を出しましょう。