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【保険の考え方】実は損するかもしれない!?積立保険の大きな勘違い
生命保険の加入を考えている人、見直しをしたいと思っている人におすすめの記事です。
日本人の生命保険加入率
実は日本人の80%以上が何かしらの生命保険( 死亡保険 )に加入しています。
世界全体で比較しても、加入率は上位です。
今回は掛け捨ての保険は嫌だからと積立保険に加入している人が、実は損するかもしれないお話です。
積立保険の大きな勘違い
積立保険の代表的な保険は?
- 養老保険(学資保険)
- 終身保険
- 個人年金保険
- 外貨建保険 などがあります。
これらは支払った保険料の中から保険会社が積立ててくれる保険です。
積立保険は「 インフレ が起きると損する」ことを知ってますか?
積立保険はインフレが起きると損をする!?
ちょっと難しいことですが、経済が成長するためにはある程度の インフレ は必要です。
日本では2%程度の消費者物価の上昇を目標としています。
2%の物価上昇が10年続くとしたら
100円ショップの商品が120円になっているということです。
ただ、今の日本では コストプッシュインフレ といって悪いインフレが起きています。
ここで積立保険の話に変わりますが、例えば、いま学資保険で100万円積み立てていて将来受け取るとします。
物価が上がっていたり インフレ が進んでいた場合、将来満期時に受け取ったとしても、物の価格が上がっていればむしろ損する可能性があるということです。
途中で解約するとどうなる?
積立保険は保険料を払っている期間に解約をすると損をしてしまうことが多いです。
どのくらいの金額が損してしまうのか分かりますか?
お金を必要とするタイミングは計画通りにいかないこともあります。
例えば…
- 自分や家族の病気・ケガでの入院
- 親や家族の介護が発生
- 転職での収入が減少
- 急な冠婚葬祭の発生 など
でも、保険を解約すると損をしてしまいそうでなかなか解約に踏み切れません…。
保険を途中で解約すれば、「払ったお金より全然少ない!」なんてことにもなるでしょう。
そうなると、積立保険はお金の引き出しの自由度が低いのです。
積立保険のリスク
- 解約時にお金の価値が変化しているのか分からない
- 途中で解約すると大きく元本割れしてしまう( 解約返戻金 が払込んだ保険料より少ない金額となる)
この様なリスクに対して、毎月支払う保険料が見合っているかどうかを考えましょう。
解約した場合どうしたらいい?
積立保険に加入することは実は損をするかもしれないお話をしました。
しかし、生命保険が悪いということではありません。
でも、解約をして積立保険ではない保険にすると、将来受け取れるお金作りはどうしたら良いんですか?
この先を考えていま解約し、元本割れが起きたとしても、戻ってきたお金や保険料の余りで投資をした方が経済的です。
新NISA もよく聞きます、投資についても教えてください!
まとめ
ポイント
積立保険「保障」と「資産形成」の両方ができますと誘惑されないように、保障と資産形成は切り離して考えるようにしましょう。
専門家監修 堀江 信弘
株式会社エープロジェクト 代表取締役社長、ファイナンシャルプランナー。
25年間の豊富な専門知識と幅広い実務経験を活かし、イオングループ、パナソニックグループ等のマネー研修・ライフプラン個別相談で10,000人以上の従業員のサポート業務に携わる。ライフプランのエキスパートとして保険・金融商品の販売実績の経験を活かしたアドバイスには定評あり。現在は、保険・金融商品を販売しない中立な立場から幅広く資産の管理、運用相談サービスを提供。 モットーは「一人ひとりの人生に残る仕事をする!」
- この記事の監修者
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- 伊藤 佑梨
- ファイナンシャルプランナー/DCプランナー/証券外務員Ⅱ種/ライフプランアナリスト
- 大手電機メーカーをはじめ、さまざまな企業の共済会会員の個別ライフプラン相談の経験を積む。世代別、ライフスタイル別によく陥りがちなマネープランの分析と的確なアドバイスには定評あり。
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- 木村 美月
- 証券外務員Ⅰ種/ライフプランアナリスト
- 証券会社で資産運用アドバイス業を経て保険業界へ。お金とお寿司が好きで「お金は合理的に正しく使う」をモットーにしています。経済的な流行・トレンドも分かりやすく解説していきます。